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第6章 白昼夢

「めるちゃんと健太君はソファーから見ていて、私が教えてあげるから……『ひとりの人間がいろんな顔を持っている』というのを教えてあげるから」

めると健太にすみれが声をかける。

？？？

まったく状況がわからないめるが固まっていると健太が近付いてきてめるの横にしゃがみ、めるの手を握る。

えっ！
健太君……。

ドキマギするめるの手を引っ張って一緒に立ち上がり、健太がソファーに向かう。

ソファーに並んで座ると、健太がめるの手を離す。

めるは、ほっとしたような、少し残念そうな顔になる。