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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第12章 梨果のおしっこ
9月も終わり早くも10月に突入した。
気候はすっかり秋らしくなり、夏の色々な出来事が遠ざかってゆく。

梨果と出会って2ヶ月ちょっと。青春を取り戻したような日々を送っていた。

特別クロッキー会は参加者の都合と準備の手間を省くことを考えて10月の4週目の水曜日、いわゆる定期的に開催されている裸婦クロッキー会の後の時間に行うということに決定した。
裸婦クロッキー会は午後、特別クロッキー会は梨果の学校が終わってからということで18:00からの開催となった。

特別クロッキー会は内密に催され、参加者は講師をはじめ、田村氏・川瀬氏と商店会の二名と梨果と私を含め総勢7名との事だ。
その商店会の二人に関しては教室の古くからの受講者で私も顔は知っていたが、素性はわからないので事前に調査の必要があった。

梨果と放課後いつもの駅で待ち合わせ、付近の喫茶店でその二人について聞いてみた。

「あー。一人は富山さんといって商店街で薬局をやってる人。やっぱりお父さんとは長いよ。」

「ああ、あそこの…。そうなんだ。もう一人は?」

「もう一人は真田さんといって写真館をやってるよ。梨果が七五三の写真を撮ってもらった所。娘さんが小学校の同級生だったよ。」

「薬屋と写真屋ねぇ…。なるほど。」

「とにかく全員わたしの昔からの知り合いって事!もう嫌になっちゃうよ…。」

「見た所年齢的には富山が65、真田が50歳くらいかな。」

「そうだね、そのくらいだと思う。」

「来週の教室にも参加して話せれば話してみるよ。」

「基本的にはいい人だよ。ただ人の裏の顔はわかんないって最近知ったよ…。」

「わかった。情報ありがとう。」

「ちゅーは?」

「え?ここで?」

「誰も見てないよ。」

確かに店内には私たちの他に老人が一人背中向きでいるだけだった。
私はテーブルに向かい合った梨果と互いに身を乗り出して口づけをした。

「うふふ、わーい。」

「レモンティーの味がした。」

「まぁ今飲んでるからね。」
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