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第1章 Ⅰ

ガラス張りの温室
天井に届くくらいな、植物が生い茂る、
いわゆる植物園クラスの広い温室


そこで、少女は飼われている。
少女は、いつもぼんやりとしたタイプで、
言葉というものの教育を受けていない。
温室だけが彼女の知る世界のすべて。
外に存在する世界があることすら、
彼女は知らない。
知っているのは、
遊びにくる小鳥たちと、
温室のお魚たちと、
男の存在。