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in a sheltered environment.
第1章 Ⅰ

男は少女に
そろそろスプーンを持たせたいのだけれど、
少女はその術を知らないので、
お皿から直接食べる。
今朝も、男がスプーンを少女に持たせてみるけれど、
椅子に座っていることですらやっとの彼女に、
スプーンはとても嫌な道具。
スクランブルエッグをすくってみるものの、
お皿から卵がはみ出てしまうだけで、
彼女はとても焦れてしまい、
スプーンをほおり投げて、お皿から直接食べてしまう。
「スプーンで食べないから、ほら、お顔についているよ」
そう言って男がほっぺについたケチャップを舐め取ってくれる。
そうされると少女は、
もっと舐めて欲しがり、
結局は食事も口移しで与えることになる。
男はそれがまんざら嫌でもない。
スプーンを持たせることに熱心になれない要因でもある。

