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in a sheltered environment.
第2章 Ⅱ



男が自分で読む本の他に、
少女のために、絵本をもってくることもある。
男がそれを読み聞かせてくれる時間は、
少女にとって、とても楽しい時間になる。
男の言葉はわからないけれど、
挿絵を指差しながら優しく語りかけてくれる「音」が、
少女には心地いい。
「うさぎ、ほらうさぎさんだよ、
 あ、ねこさんも居るね。ねこって言ってごらん」
きっと、そんな言葉なんだと思う。
けれど、少女の目の先は、
うさぎさんでもねこさんでもなく、
その絵を指している指。
だんだんその指が欲しくなり、
自分のお口に入れて、かみかみしたくなる。
その指が、少女の身体を触ると、
少女はとても気持ちいいことを知っている。
指一本一本舐めては噛み、しゃぶり続ける。
そして、
いつのまにか少女の鳴く声が聞こえてくる。



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