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100のベッドシーン
第18章 書けなかった一行を、あなたがくれた
ベッドの上。薄暗い照明の中で、私は静かに目を閉じた。

眠れない夜。胸の奥で、さっきの会話が繰り返し蘇る。

“あなたに知られたくなかった気持ち”

“あなたに見られたくなかった弱さ”

けれどそれを、もう遼さんは気づいていたのかもしれない。

だってあんな優しい目で、私を見ていたから。

そっと起き上がって、リビングを覗いた。

彼はソファに横になり、眠ってはいなかった。

目を閉じて、ただ呼吸を整えているような――そんな静けさ。

「遼さん」

小さく声をかけると、彼は目を開け、驚いたようにこちらを見た。

「眠れないんです」

私のその一言に、彼はふっと立ち上がった。

そして何も言わずに、ゆっくり私の方へと歩いてくる。

胸が高鳴るのが分かった。
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