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100のベッドシーン
第18章 書けなかった一行を、あなたがくれた
でも、怖くなかった。

この人に触れられるなら、それでもいいと思えた。

彼の手が私の頬に触れた瞬間、身体がわずかに震えた。

熱かった。

こんなに体温って、直接伝わるものなんだと思った。

「澄香さん……」

名前を呼ばれたとき、涙が出そうになった。

「……だめですよね」

「だめだなんて、一度も言ってない」

囁くような声のあと、唇が重なった。

静かで、深くて、まるで確かめるようなキスだった。

キスが終わったあとも、彼の手はそっと私の髪を撫で、首筋へ、背中へと滑っていく。

私の手もまた、彼のシャツの胸元を掴んでいた。

「……ここでいいの?」
言葉はもう、いらなかった。
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