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蜜愛~男になった女~
第2章 第一部【白桜記】 其の一・高嶺桜
「色んなお唄をご存じなのですね」
 典姫の眼には、ほのかな憧れと尊敬の入り混じった光に輝いていた。
「姫様、典姫様。どちらにおわされまするか?」
 向こうから典姫を探す腰元たちの声が近づいてきた。
 この庭は中庭からずっと続いている。典姫の住まう局もそちらの方にあるのだ。
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