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蜜愛~男になった女~
第2章 第一部【白桜記】 其の一・高嶺桜
―殿には真、ひとかけらほどの情けでも良いからおありになられるのであろうか。
 典姫の前では敢えてそう言いながらも、おさとの方は心で疑問に思わずにはおれない。
 だが、自分のために涙をいっぱい溜めている幼い姫に到底本心を打ち明けられるものではなかった。
「どうか泣かないで下さいませ。私なら真に大丈夫でございますから」
 おさとの方は優しく言い聞かせながら、典姫の髪を撫で続けた。
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