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蜜愛~男になった女~
第3章 【白桜記】 其の三・巡る想いは
「あっ」
 おさとの方が小さな声を洩らした。
「いかがなされました?」
 お美代がすぐに近寄ってきて、おさとの方の手許を覗き込む。白い指先から血が滲んでいる。
「どうも駄目のようですね。針を動かすのはやはり苦手です。針を持つよりは弓矢や刀を持つ方が性に合っているような気がします」
 おさとの方は苦笑いを浮かべた。
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