この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜜愛~男になった女~
第4章 第二部【こぼれ桜】 其の一 始まりの桜
このお美代はおさとの方より数歳年長で、信頼の側妾となったその日からずっとお側去らずでまめやかに仕えている。最初、心許せる者とておらなかった城の奧向きでたった一人おさとの方の味方であった。今では、おさとの方の信頼も厚い腹心の侍女だ。
今もおさとの方が一人になりたいという想いを察したに相違ない。お美代はいつも居室の隣に控えている。どんなときでもずっとその場所に座り続け女主人を守る彼女の姿は、さながらおさとの方から離れぬ影のようでさえあった。
今もおさとの方が一人になりたいという想いを察したに相違ない。お美代はいつも居室の隣に控えている。どんなときでもずっとその場所に座り続け女主人を守る彼女の姿は、さながらおさとの方から離れぬ影のようでさえあった。