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蜜愛~男になった女~
第6章 第二部【こぼれ桜】 其の三 散る桜、咲く桜 
「頼母、聞いたか。琴江も予と同じことを考えておったようじゃ。早うに別室に床の用意をさせよ」
 信頼がやや呂律の回らぬ物言いで命ずると、頼母は畏まった。
「はっ、されば、早急に用意致させまする」
 そう言って部屋から出てゆく。襖が閉まると共に、信頼はいかにも酔いで気だるいと言わんばかりに、ゴロリとその場に横になった。
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