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蜜愛~男になった女~
第7章 番外編【櫻の系譜・壱~雪時雨(ゆきしぐれ)~】
 が、その傍ら、ふと良人となる信頼の端整な面差しが眼裏に蘇ると、何とも言えぬ妙な気持ちになる。氷のように凍てついた眼差しは見る者の心まで冷え冷えとさせるようであったが―。
―それにしても、何と美しきこと。
 あの冷たい瞳を怖いと思うと共に、じっと見つめられていたい、あの氷のような眼差しに射すくめられて、我が身も凍ってしまいたいとさえ思う。そして、次の瞬間には、自分のあられもない物想いに気付いて、頬を染めた。
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