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第12章 番外編【櫻の系譜・参～花水木（はなみずき）～】　　

「私如きのために殿がそのように仰せ下さるのはありがたきことにござります。されど、私は殿に民のことを第一にお考えになる藩主になって頂きたい。大勢の生命とたった一人の生命の重さを比較し、そのどちらが重い軽いかは一概には申せませぬ。確かに仰せのとおり、たったひと枝を手折ったからとて、樹が枯れることはございませぬが、それでは、手折られた枝花が哀れにございます」
「―」