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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~
第4章 心のゆくえ
「したが、主上もあのご気性、一度こうとお決めになったことは、安易には諦められぬ。それも恐らく、主上にとっては初恋。先の中殿との夫婦仲は悪くはなかったが、傍で拝見している限り、ままごと遊びのような幼きものであった。初恋の女は男にとっては厄介なものだ。忘れようとしても忘れられぬ。しかも、主上は我らが異を唱えれば唱えるほど、ムキになられるに違いない。恋とは、若さとは、そのようなものだからな」
 大妃はそこで言葉を一旦切り、鋭い一瞥を柳尚宮に向けた。
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