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眩惑のディナーショー
第10章 伯爵のお仕置き
「世間知らずな娘とはお前のことか──」
「……っ!?」
嵐の晩、闇夜を裂く稲光と地を揺るがす雷鳴に紛れ低い声が暗い室内に響いた──
雷が近くに落ちたのか、灯りが消えて視界の悪い中、娘は声の聞こえた位置に目を凝らす。
その瞬間ふっ──っと耳元に冷たい息が掛かった。
背後から迫る顎先に添えられた指先の感触…
そしてグイッと身体ごと後ろを振り向かされる。
「───…っ…」
逃げられぬよう腰を捕えられ、外で光る雷の雷光に照らされて見えたその声の主の姿に娘はゴクリと唾を飲んだ。
青白い肌に漆黒の艶やかな髪。こめかみから流した毛先は少し襟につくくらいに後ろが長い。
黒いマントを肩から揺らし、赤い双瞼の瞳を微かに緩ませると闇の主は娘を品定めするように見つめていた。
「我が儘が過ぎるからとお前の仕置きを頼まれたが──…」
絶大な力を持つ闇を統べる魔物──
吸血鬼伯爵──…グレイはそう口にして、赤い舌で自分の上唇の端を軽く舐めると口角を緩めた。
「…許して欲しくば…愛音…お前の懺悔を俺に捧げろ──」
「──…っ…」
驚いた瞬間、愛音の衣服が裂け身体にピンクのカーテンが巻き付く──
悲鳴を上げる間もなく愛音はカーテンに手足を捕らわれ窓ガラスに張り付けられたように四方に引っ張り上げられていた。
「……っ!?」
嵐の晩、闇夜を裂く稲光と地を揺るがす雷鳴に紛れ低い声が暗い室内に響いた──
雷が近くに落ちたのか、灯りが消えて視界の悪い中、娘は声の聞こえた位置に目を凝らす。
その瞬間ふっ──っと耳元に冷たい息が掛かった。
背後から迫る顎先に添えられた指先の感触…
そしてグイッと身体ごと後ろを振り向かされる。
「───…っ…」
逃げられぬよう腰を捕えられ、外で光る雷の雷光に照らされて見えたその声の主の姿に娘はゴクリと唾を飲んだ。
青白い肌に漆黒の艶やかな髪。こめかみから流した毛先は少し襟につくくらいに後ろが長い。
黒いマントを肩から揺らし、赤い双瞼の瞳を微かに緩ませると闇の主は娘を品定めするように見つめていた。
「我が儘が過ぎるからとお前の仕置きを頼まれたが──…」
絶大な力を持つ闇を統べる魔物──
吸血鬼伯爵──…グレイはそう口にして、赤い舌で自分の上唇の端を軽く舐めると口角を緩めた。
「…許して欲しくば…愛音…お前の懺悔を俺に捧げろ──」
「──…っ…」
驚いた瞬間、愛音の衣服が裂け身体にピンクのカーテンが巻き付く──
悲鳴を上げる間もなく愛音はカーテンに手足を捕らわれ窓ガラスに張り付けられたように四方に引っ張り上げられていた。