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第16章 花魁道中

酒の染みた赤い襦袢の上をアサドの形のいい厚い唇がゆっくりと這い降りる──

アサドの男らしい手は片足で床に着いた菖蒲の太股の外側を撫で回し、襦袢の前を開いて白い尻を鷲掴んでいた。

「……っ…」

反対側からもそっとアサドの手が潜り込み、両方の尻の肉を揉み上げられる。

その厭らしい触れ方に菖蒲は急に恥ずかしさが込み上げてきた。

アサドは戸惑いを浮かべながらも呼吸を乱す菖蒲を下から見つめる。

捲れた襦袢から白い下肢を覗かせて淫靡な蜜を滴らすそこに、アサドはゆっくりと顔を潜り込ませた。

「──…っあ…」

菖蒲の腰が思わず前にのめる。

立て続けに送り込まれるその刺激。アサドの熱をもつ滑らかな舌先が菖蒲の肉の実を掬い口に含んだままじっくりとその尖端を捏ね回した。

「ああっ…や、やめっ…やめて…っ…」

強い疼きに身体中の神経が強張ってくる。

「いい声だ──…だがもう少し艶が欲しいな」

アサドはクスリと笑みを浮かべると尻を掴んでいた手を離し、肉の実に被る白い丘を上に引っ張りながら突き出した赤い実を吸引した。