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第19章 愛娘の挑発

「小山田さん…れ、例の梨果ちゃんホールはどんな状況ですか？」

大西くんが目を輝かせる。

「ああ、先日型を計測してきたところだよ。あとは完成を待つだけだね。」

「ありがとうございます！楽しみです！」

「学生アルバイトなのに大丈夫なのかい……？」

「はい、貯金してたので……」

「……そんなに梨果を気に入ってくれているのかい？」

「もちろんです。梨果ちゃんを気に入らない男なんているはずないです。」

「梨果の噂については……？」

「……知ってます。ヌードモデルのことも作家とデキてるんじゃないかとの噂も。」

「そっか……」

「あの作家は店にも来ますしね。」

「そうだったね。」

「では……ごゆっくり。」

「ありがとう。」


店を出て早速梨果に電話し陳さんとのやり取りを報告した。

『なるほどね、完全に正論でボコボコにされたって事ね。』

「ま、まあそうだね……」

『陳さんが正しい！』

「本当だ……」

梨果が未だに実家の私の元に戻らない理由を叩きつけられたようだ。

『でもわかった、報告ありがとうお父さん。』

「で、どうするんだい？」

『お父さん。』

「ん？」

『仇を討ってあげるよ。』

「え？」