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犯罪特許
第1章 犯罪特許

イケる!今、まさにこの瞬間神は舞い降りた!いや、俺は神そのもの!カリスマ!
おぉ、、ジーザス!
カラッポの頭があらぬ欲望で埋まりアイディアが溢れ堕ちる。目を覚ました灰色の細胞が見事につぼみを広げるかのように危険色の花を咲かせてはお見事までに覚醒した。
先ほどとは顔付きが変わった男はひとつ、、またひとつと冷静にプランニング!いよいよ最後の詰め。喜ぶのはまだ早い。
ニヤッ!
脚本が完成!もう笑わずにはいられない。
( ジーザス!)
点と点か繋がり、線ならぬ人生( みち)となる、
迷わず行けよ!行けば分かるさ!
オー!マイ!ガー!( 1、2、3、ダーッ!)
そして予想は見事に当たり、この月の月収は三百万超え!経費は電話代のみ。
ただ、このアイデアは一大コンテンツというよりはかなり深刻な社会問題となり未だに陰を落とし続けている。
脚本名はオレオレ詐欺だが、男は名付け親ではない。
そして、時を経ての振り込み詐欺だ。
男は早々に足を洗った。そもそも小悪党であり、テレビ報道を見て完全にビビったからである。もっとも報道されたのは模倣犯であるのだが、、
「犯罪にも特許があれば、、俺は今頃億万長者なんだけどねぇ、、」
男は深いため息を落とした。
ただ、母親には口が酸っぱくなるほど言っている。
「オレオレ詐欺には気を付けろよ!」
すると母親は母親でそれは豪快に切り返す。
「はぁ?大丈夫だよ!どっかのバカ息子に散々騙されているからね!それに、、アンタの突然の電話の方がよっぽど怖いわ!」

