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犯罪特許
第1章 犯罪特許
 ( ったく!ババア!死にやがれ!)

それにしてもビックになる!と、上京して早五年。既に母親への借金はビックもビックリ!ゆうに五百万円超!しかし、振り込みが遅れたのは今回が初めてだった。
(まさか事故?いや、知らんわ!)
ン? 保険金まで頭が回らないのはこの男の良心か。

そして寝るも寝たりの翌朝。ようやく時計の針は九時を指していて早速ATMへと急いだ。
 
 ヤッホー!鳥ども!ご機嫌さん!
チュンチュンチュン!と来たもんだ!
チュンチュンチュン!それ!チュンチュンチュン!

いつの世も開店直後のATMは混んでいた。
男の目前では背中を丸めた老婆が明らかに狼狽えている。
「おばあちゃん、どうしたの?」
「あっ、、すみませんねぇ、、振り込みがよう分からんのよ」
「うーんとね。ちょっと見せて!」
あっ!チュンチュンチュン!と来たもんだ。
よっ!レッツラ送金!
「これはご親切にありがとうございます」
「いえいえ!せいぜい長生きしてね!」
「えっ!ありがとございます」

ご機嫌な男はキャッシュカードを差し込んだ。
あっ!チュンチュンチュン、、、おまけにチュン!と暗証番号と来たもんだ。
だが、残高は変わらず十と二円。
「、、、、」
( はぁ?さっさと入金しろよ!ったく!)
暫し沈黙の時間ぎ流れる。
「、、、、」
「あのぅ、、つかえているんですけど、、」
「こ、、」
「、、次が」
「殺すぞ!」

 男は殺意を持って部屋に戻りると、再びリダイヤルで電話を掛ける。もう怒りで手が震えていたのだ。
( 親父よ。出てくれるなよ)
稼業は農家。二度のコールで電話に出た。
「杉山でございます」

それは男の渋い声で男は慌てて電話を切った。そしてその瞬間それは閃く。考えて五分後、今度はそのアイディアを具体的な形にするように慎重にプッシュホンを押す。
「もしもし」
「あっ、母ちゃん。俺だよ、俺」
わざとゆっくりと声色と口調を意識的に変え昨日と同じ会話を繰り返す。
母親はブツブツ文句を言っていたが、お金はいつものように直ぐに振り込まれた。但し金額は十万円。これには大きな意味があった。因みにこの男の名前は長坂。決して「杉山」ではない。
金額を敢えて下げたのはあくまでも実験であり、そういう問題ではなかったから。そして、これからはこのアイディアで十分稼げると踏んだのだ。
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