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幼なじみのフヒト君
第4章 カラオケで
「聖は手が早いから…」
「ギャア!」
いきなり後ろから声を掛けられ飛び上がった。
「しっ」
人差し指を口にあて、ニヤリとする要先輩と咲。
「こっちはほっといても大丈夫そうだから私達も楽しもうよ。」
優花達をガン見しつつ、咲が言う。
別で取った部屋に帰ろうと踵を返しても咲が動かない。
「?」
不思議に思って近づくと、ブツブツと何かを言っている。
「ダメね…あそこはもっとこう…ああ、そこはそうじゃなくて…」
親友に引いた瞬間だった。
要先輩も苦笑いしながら、咲を引っ張って部屋に戻っていった。
あれから時間を潰し、優花と聖先輩に合流したあと帰路についた。
不日人に今日の出来事を話すと目をキラキラさせながら一言。
「僕も見たかった」
………
咲と不日人がブツブツ言っている様子を想像してしまい、わたしはサーっと血の気が引くのを感じたのだった。