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愛してるなんていらない
第10章 失踪

「お母さんがどうかしたの?」

『美智子..いないんだ。』

「え....」

『家政婦がちょっと目を離したすきに..』
「う、うそよ....ちゃんと探したの!?」

『今近所の人たちも探してくれてる..けどもうすぐ日が暮れるし、アイツは多分何もわかってないから..』

「わ、私、そっちに行くから!何かわかったら連絡して!」

『あ、あぁ。す、すまん咲..俺がしっかり..』

そういって鼻をすする音が聞こえた。

「しんちゃんのせいじゃない!大丈夫だから、自分を責めないで。」

そういうと何度も、すまない、という叔父の電話を切った。

すぐに荷物を片付ける。

「咲..顔が真っ青..何かあったの?お母さん..」

百合が不安げに私にきいた。

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