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愛してるなんていらない
第19章 繋想
少しして顔を起こし自分の身体を見た。
(こんな格好じゃ..)
「..百合..百合に..」
私はそう思って携帯を手に取った。
その時、ピリリリリ 携帯が震え、創の名前が出た。
「....そう..!」
私が出るとすぐに創の声が聞こえた。
「..咲?」
「ふぅ..うっ..創..」
「..咲!?どうした!?」
「うぅ....」
「今どこ!?」
「わ、わかんない....助けて..」
「どこ辺りか分かるか!?」
「南町の商店街....抜けた..公園のトイレ..」
「はぁ!?わかった!今すぐいくから!鍵閉めとけ!絶対だぞ!」
「うん..」
そういうと創は電話を切った。
私はすぐに扉を閉め、鍵をかけると、そのまま壁にもたれて座りこんだ。
膝をかかえて寒さに耐える。
涙はもう枯れていた。
(罰が当たったんだ..創も..洋一さんも傷つけたから..きっと....被害者ぶってバカなことばっかしてたから..)
何度も思った。