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愛してるなんていらない
第5章 再会
近くにいた裕子が向かうのを確認し、することもなくボーっと立っていた。
あまり客が来ない喫茶店ではあるが、今日は一段と少なかった。
(暇だ~)
そんなことを考えていると注文も一緒にとってきたらしい興奮した様子の裕子がやってきて、
「三番さんホットコーヒー二つです。」
といいながら、準備をし始めた。
「どうしたの?」
コーヒーを入れるのを手伝いながら裕子に聞くと、ニヤっとして声を潜める。
「先輩!今来たお客、すっごいかっこいいんですよ!見ました?」
「ううん。見てないけど・・私が案内した人のツレ?」
「そうです!」
客のほうを覗いてみても、後姿しか見えなかった。
「あー見えない・・私も見たいな。そんなにかっこいいの?」
「はい!あ~連絡先聞きたい~!」
一人でニヤニヤしている彼女に思わず顔が緩む。
「裕子、前の客にも聞いてなかったっけ?」
私が笑っていうと、ああ、あれですか。と眉をしかめてつまらなさそうに答えた。
「ぜんっぜん思ってたのと違っててー。なんか調子乗ってずっとメール来るし・・。
「いいじゃん、何でダメなの?」
「それが、まだそれだけならいいのに・・彼女いたんですよぉ。」
「あーそれは・・」