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愛してるなんていらない
第6章 自慰

『咲ちゃん..』

プチュ..グチュッ....

「んん....」

私を呼ぶ声を思い出しながら、既に大きくなったクリに指を這わせる。

「んはぁ...っ.」

自分の指なのに ビクンッ、と震えた。

チュ..チュク..ピチャ....

(はぁ..止まらない....)

早く高みに到達したくて腰を無意識に揺らし、指の動きが加速していく。

『咲ちゃん..気持ち良い?』

「う..ん..きもちぃ....」

自分の指に洋一さんを重ねながら、興奮を煽る。

ピチャ..プチュ....

「はぁっ..も....んんっ」

ビクビクビク!と足を突っ張りのけぞると
私は脱力した。

「はぁ..はぁ..」

目を閉じ息を整える。

落ち着いて、ゆっくり起き上がり
呆然とした。

(誰かを想ってなんて....)

ふやけた指を見つめる。

「私....そんな....」

(もしかして洋一さんのこと....)

自分の心に芽生えた気持ちに、
私は戸惑うしかなかった。
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