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誰にも言えない。
第1章 1.
「いつから…そこに、居たの?」

「…最初、から」

子ども心に分かっていた。
今の行為が、“エンコウ”だということ。
してはいけない行為ということ。

重い沈黙が流れる。
耐えきれず僕は走り出した。

「あっ! 待って!」

追いかけようとしたらしい凪お姉ちゃんは、行為の後で力が入らず、断念したらしい。

追ってくることはなかった。
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