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地獄視
第2章 はちあわせ
まあまあ、部屋で腐ってても仕方ないですよ。
少し外の空気でも吸いません?
それもそうね。
軽くランチかスイーツでも食べに行こうかしらね。
そうですよ〜行きましょ?ね?
私、この近くにいい店を知ってるんですよ。
慶子たちは部屋を出ると歩いて数分のところにある小洒落た店に入った。
慶子ちゃん…
おい、慶子!
志保ちゃん。騙したわね。
慶子さん!ごめんなさい!オーナーたちに頼まれて
慶子さんを部屋から呼んでくれって。
いいからここに座んなさいな。慶子ちゃん。 
はぁ…。すみませんでした。無断で休んでしまって。
あなたのことだからあの日のことを気にしてるんじゃないかと思ってね。
悪かったな。あんなことして。
桐生は素直に謝ってきた。
いいんです。それより私なんかのことでお二人の仲に傷が入るんじゃないかと。
あなたたちはもういいわ。
慶子ちゃんと2人で話しをさせて。
薫子は志保と桐生を帰らせた。
オーナー…本当に申し訳ありません。
大丈夫よ。あなたが気にすることないから。
それに…あの日あの後ね。
私は崇とあのホテルに入って話しを聞かせてもらったわ。
…それに、朝までたっぷりと愛してもらったしね…
と呟きながら薫子はそっと慶子の顔を見た。
慶子は横を向くと顔を引き攣らせて顔がこわばっていた。
唇を噛み締めてプルプル震えている。
…やっぱりこの子は。
この子の中でいろいろな葛藤があったのね。
ずいぶん悩んだんだろうな。
この子は素直すぎる良い子だから。
でもそれは逆に周りを知らないうちに傷つけることもあることを
この子はまだ分かってない。
我慢して自分の気持ちを抑えてきて
相手を傷つけまいとする。
あのね…慶子ちゃん。
自分の気持ちには正直に生きなさい。
いつ、どんなときでもね。
無理に自分の気持ちを抑え込もうとすると、いつか
あなた自身が壊れてしまうわ。
真っ直ぐな気持ちでね。
それを誰かが止めようとしたら、わたしが許さないわ。
いいわね?
オーナー…いえ、薫子さん。
薫子は笑顔で慶子に微笑んで見せた。
じゃあ私は仕事が残ってるから行くわね。
そういうとレシートを取りレジで会計を済ませて店をあとにした。
薫子は目を潤ませながら出ていった。
…かと言っても今の私にはどうすることも出来ないし
行動を移す勇気さえない。
わたし…どうしたらいいんだろう。
途方にくれた慶子は店を出た。
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