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混沌の館
第2章 黒いミニスカートの少女
 先ほど脱ぎ捨てたバスタオルを腰に巻き、ソファーに座り飲み残しのウーロン茶を口に含む。

 真希には先にシャワーを浴びさせていた。


 私は、先ほどまでの情事の余韻に浸っていた。



 真希がシャワーを終えて浴室から出てきた。胸から下に巻いたバスタオルから出ている白く細い足が眩しかった。

 私は、また抱きたくなる衝動を抑えて、シャワーを浴びた。


 真希はこの後友人との約束がある。待ち合わせ場所だったカラオケ店まで送らなければならなかった。



 私がシャワーを終えると、真希は既に準備を整えていた。


「じゃあ、帰ろうか」

私は、身支度を整えると真希に声をかけた。



 帰りの車中、少しは打ち解けた真希の他愛のない話しを、私は上の空で聞いていた。


 こんな若い子が、また何処かで男を募集して今日みたいな事をするのかと思うと、何となく気分が重くなったのだ。


 だからと言って、説教などという野暮な事はできない。




 私は既に共犯なのだから。




「今日はありがとうございました」

 カラオケ店に着くと、真希は礼を言って車を降りた。



 そして、こちらを振り返ることなく真っ直ぐと通りの方へ歩いていった。





 その後も不定期に募集をかけている真希を見かけたが、私はもう応募することはなかった。





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