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混沌の館
第1章 きっかけ
そんな生活を一年ほど続けたある日、私は所用で都心まで出かけることになった。
久しぶりに訪れる新橋、かつてはオヤジの街と言われて駅前は汚く、あちこちから加齢臭が漂っていた。
だが、すっかり綺麗に整備され、見違える様になっていた。
烏森口を出て少し歩いていると、不意に若者から団扇を手渡された。
道々、ティシュやチラシを配るアルバイトが点在している。その中の一人だった。
梅雨の中休み、外は蒸し暑く、じっとりと耳の裏側から汗が滴るのを感じていた。
(ありがたい)
私は受け取った団扇でパタパタ扇ぎながら、目的地へ向かった。
久しぶりに訪れる新橋、かつてはオヤジの街と言われて駅前は汚く、あちこちから加齢臭が漂っていた。
だが、すっかり綺麗に整備され、見違える様になっていた。
烏森口を出て少し歩いていると、不意に若者から団扇を手渡された。
道々、ティシュやチラシを配るアルバイトが点在している。その中の一人だった。
梅雨の中休み、外は蒸し暑く、じっとりと耳の裏側から汗が滴るのを感じていた。
(ありがたい)
私は受け取った団扇でパタパタ扇ぎながら、目的地へ向かった。