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混沌の館
第10章 美咲の夫
 美咲とは、それから1~2週間に一度の割合で逢瀬を繰り返した。

 美咲の性欲は旺盛で、毎回ホテルのサービスタイムぎりぎりの8時間を費やして行為に及んだ。私の発射回数は4~5回、一日をかけてもそれだけの射精は、中年のオッサンには堪えた。

 しかも、彼女とのメールは、愛だの恋だのとメルヘンな内容に終始し、それも段々疎ましく思うようになっていた。



 私は、美咲に対してはセックスの相手という感情以上のものは何もなかった。

 一応、お義理程度には『好きだ』とか『愛してるよ』とか送り返していたが、全くの嘘であった。



 どんなに良い身体をしていても、愛がなければ飽きてしまう。次第に美咲への態度が冷たくなっていく私がいた。





 そして、ついに私は美咲と距離を置くことを決めた。




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