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想い人
第1章 彼氏の想い人

「うーん…うーん……」
「美空うるさい」
唸りながらパソコンと睨めっこする私に、彩華先輩からの容赦ないツッコミ。
「傷心の後輩に…ひどいっ……」
うるうると潤ませた瞳で彩華先輩を見つめれば、仕方ないとでも言うように彩華先輩がため息を吐く。
「美空、忘れ物」
ドキッ
大好きな声に心臓が反応してしまう。
ヒヤッと頬に触れた冷たいもの。
「あ…レモンティー……」
さっき透也に買ってもらったものだ。
飲む前に透也と喧嘩みたいになっちゃったんだった。
伺うように顔を上げる。
「うわっ、目ぇ真っ赤!」
一瞬目を見開いた透也が、ピタッとレモンティーを私の目に当てる。
「…ごめんな?ちゃんと冷やせよ?」
私がレモンティーを受け取ったのを確認すると、ポンポンと頭を軽く叩いて透也が自分のデスクへと戻る。
─────完全子供扱い。
でも負けない! 透也は渡さないっ‼︎
”彼女気取り”でも、透也に一番近い女の子なのには変わりない。
まずは敵の正体を見極めなきゃっ。
「美空うるさい」
唸りながらパソコンと睨めっこする私に、彩華先輩からの容赦ないツッコミ。
「傷心の後輩に…ひどいっ……」
うるうると潤ませた瞳で彩華先輩を見つめれば、仕方ないとでも言うように彩華先輩がため息を吐く。
「美空、忘れ物」
ドキッ
大好きな声に心臓が反応してしまう。
ヒヤッと頬に触れた冷たいもの。
「あ…レモンティー……」
さっき透也に買ってもらったものだ。
飲む前に透也と喧嘩みたいになっちゃったんだった。
伺うように顔を上げる。
「うわっ、目ぇ真っ赤!」
一瞬目を見開いた透也が、ピタッとレモンティーを私の目に当てる。
「…ごめんな?ちゃんと冷やせよ?」
私がレモンティーを受け取ったのを確認すると、ポンポンと頭を軽く叩いて透也が自分のデスクへと戻る。
─────完全子供扱い。
でも負けない! 透也は渡さないっ‼︎
”彼女気取り”でも、透也に一番近い女の子なのには変わりない。
まずは敵の正体を見極めなきゃっ。

