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リヴァイ兵長は選べない人
第1章 事の始まり
「いや、ここにいる皆で全員だ。他にはいない」

ナイルとエルドとエレンは若干ほっとしたような表情をしていた。
ミケは特に顔色を変えず、腕を組んだままリヴァイを見て言った。

「エルヴィン、まずはリヴァイが一人ずつと話をするのが優先だろう?」
「確かにそれもそうだな、今日は時間もあるしミケ、キミから話をしてくれ」
「わかった」
「皆もそれでいいな?ミケの次はナイル、エルド、エレンそして最後に私だ」

皆それで納得をしてその場は解散となった。
こんな状態でもバツが悪そうにもしないリヴァイの感覚はずれているんだろうか?
エレンはもどかしい気持ちのまま、部屋を出て行った。
エルド、ナイルもそれぞれ自室に戻っていった。

部屋にはエルヴィンとミケとリヴァイの三人になった。
エルヴィンは執務机に椅子を戻してそこに座り、窓の方を見つめている。
予想以上に自分が動揺している事に気が付いたのだ。
少し怒りに近いものすら感じてしまう。
リヴァイは一体何を考えているんだ…?!

「エルヴィン、リヴァイを借りていくぞ」

ミケはリヴァイの手を取り、部屋を後にした。
リヴァイはそれを拒む事なく、手を繋がれたままミケの自室に連れて行かれた。
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