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リヴァイ兵長は選べない人
第3章 狂わせる人
「中に…全部出すぞ…」
「あっあっ…ああ…」

一段と強い締め付けと共に、ナイルは欲望をリヴァイの中に放った。
はぁはぁとナイルも息をきらしながら、腰を引き寄せ全てを放ちきった。
快感が身体を駆け巡っていく。
リヴァイとの情事でここまで感じたのは正直初めてかもしれない、と思った。
ずるっと自分自身を抜くと、リヴァイの隣にドサっと倒れこんだ。
リヴァイは今も目の上に手を乗せて大きく呼吸をしている。
その姿を見ていると愛しく感じて、髪の毛にそっと手を伸ばそうとした。
だが、ナイルはその手をふっと引っ込めて言った。

「呼吸が落ち着いたらシャワー浴びていけ。まだ次行かないといけねーだろ」
「あ、ああ、借りていく…」
「俺は一足先に流してくるぞ」



ナイルはそう言い残すと先に備え付けのシャワー室へ向かった。
蛇口を捻り、勢いよく頭からぬるま湯を浴びる。
あの時リヴァイの髪に優しく触れて、そのまま抱きしめてキスをしたかった。
でもそれをすると、俺はリヴァイに本気で溺れてしまいそうで怖かった。
それは決してあってはならない。
何故ならリヴァイは決して自分の物にならないと分かっているからだ。
ナイルは顔からシャワーを浴びて、複雑な想いを馳せたのだった。
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