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リヴァイ兵長は選べない人
第8章 繋がり
初めてリヴァイを抱いたのはいつだっただろうか…


リヴァイが調査兵団に入団してから二年程経った頃くらいだろうか。
毎日を一緒に過ごすようになって、気が付けば手を握り合ったり、
そして抱きしめ合ったりする、とても近い仲になっていた。
しかし、好きや愛しているなどの言葉を発する事はお互い無く、
それ以上の行為はしていなかったのだ。

ある日エルヴィンとリヴァイは中央の晩餐会に呼ばれていた。
お偉方に進められるまま、結構な量を飲んでいた。
リヴァイはその辺り上手くかわし、たいして酔ってはいなかったが、
一方エルヴィンは結構酔いが回っていたのだった。
帰りの馬車に揺られながらエルヴィンはリヴァイにもたれ掛かる。

「ったく、お前は断り下手だな本当。飲みすぎだぞ」
「さすがに断れない相手もいたからね…悪いが肩を借りるよ」

自分より大きな身体をもたれ掛けさせ頭をくしゃりとする。
少し乱れたブロンドの髪の毛が唇に触れる。
じわりと汗ばんだ額にリヴァイは唇を落とした。
エルヴィンは薄っすらと目を開けて下からリヴァイに口付ける。
ついばむ様な口付けを何度か交わすと、エルヴィンは再び肩にもたれ掛った。

「宿に着いたら起こしてやるから寝ておけ」
「すまない、リヴァイ」

髪の毛を優しく撫でながらエルヴィンの寝顔を見つめていた。
こんな風なスキンシップは二人きりだと日常茶飯事だった。
それをリヴァイは心地良く思っていた。
潔癖な彼がエルヴィンだけには触れられても嫌悪する事が無かったのだ。
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