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リヴァイ兵長は選べない人
第9章 決断
翌日も熱の下がりが悪かったが、リヴァイは旧本部に夕方までには戻る事になった。
ハンジにはもう一日休むように言われたが、あっちを放ってはおけないと言い、
午前中はずっと身体を休める事にした。
戻る前にリヴァイにはやらなければならない事があった。
ナイルとミケと話をする事だ。
まだ重い身体を起こし、早めに軽い昼食を摂ると着替えをした。
まず向かう先はナイルの所だ。
気持ちを全員に伝えると決めた。
このタイミングを逃すと、いつになるか分からない。
どう切り出すか考えているうちに憲兵団の建物の前についた。
するとタイミングよくナイルが入口から出て来た。

「リヴァイじゃねーか」
「ナイル、ちょっといいか?」

そう言うと、建物沿いを少し歩いた所にある木陰に移動した。
ナイルは木にもたれて口を開いた。

「具合が悪いと聞いたが大丈夫なのか?」
「ああ、もう大分マシになった」
「話があるなら俺から行ってやったんだが。まぁ内容は察しが付く」

ナイルは木陰越しに空を見上げ、差し込む太陽の光に少し眩しそうな顔をした。

「俺は誰も選べない、だから皆との関係をリセットする事にした」
「選べない…か」
「だから全員と身体の関係もやめる事にした」
「まぁだいたい予想通りだな」

眩しそうに見上げているナイルの瞳をリヴァイはじっと見つめる。
視線に気が付いてナイルもリヴァイの瞳に視線を落とした。
リヴァイは少し困惑した表情をしている。
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