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第9章 決断

「兵長おかえりなさい！」
「具合は大丈夫ですか？！」
夕方に旧本部についたリヴァイを班の皆が出迎えて来た。
まだ具合は悪いがこれからやる事が山ほどある。
いつまでも寝込んではいられない状況だ。
皆と少し会話をしてから自室に戻った。
夕飯までには話を済ませたかったリヴァイはまずエルドと話をした。
彼は何も言わず、終始うなずきながら黙って話を聞いていた。
そして兵長の決断には口を挟む気もないが、気持ちをすぐには変えれないと言った。
そっと見守らせて欲しいと…
エレンとも話をした。
思いのほか大人しく話を聞いていた。
考えを告げると、前にも言ったじゃないですか、飽きるまで好きでいさせて下さいと…
と切なげな顔で言われた。

こうして全員と話をし終わった。
自室のソファーにもたれ掛り額に手をやる。
色々な皆の想い、自分の想いが駆け巡っていく。
あの二人にも辛い想いをさせてしまっている。
その辛い想いがどんな物かも今の自分には理解できる。
だからこそ、どうにも出来ない自分が歯痒くもある。
でも気持ちを切り替え、次の壁外遠征の事を考えなくてはならない。
リヴァイは執務机に移動してから椅子に座り資料に目を通し始めた。