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リヴァイ兵長は選べない人
第9章 決断
無理矢理にでも奪おうと思えば彼を奪えたかもしれない。
でもミケにはやはりそれは出来なかった。
大事だからこそ、彼がエルヴィンを想う気持ちを無視出来なかった。
もっとずるく生きられればどれだけ楽だっただろうか。
もっと自分本位で生きられればどれだけ楽だっただろうか。
でももう自分にはリヴァイを見守る事しか出来ない。
それに対して後悔はしていないミケだった。
紅茶でも飲み気を紛らわそうとミケは食堂へ向かう事にした。
突当りの階段を降りようとすると、下からエルヴィンが昇ってきた。
すれ違い様にミケは口を開いた。
「お前はリヴァイを愛している」
振り向かず、エルヴィンは足を止めた。
ミケはその後ろ姿を振り向いて見つめる。
「…違うか?」
「いや、多分違わない」
「ならば、ちゃんと奴と向き合え」
「ミケ…?」
エルヴィンが振り向くとスンと鼻を鳴らしてミケはそのまま階段を降りて行った。
―リヴァイは俺が貰う
確かにあの時ミケはそう言った。
冷静な振りをしていたが全て見抜かれていたという事か…?
「私もまだまだ子供だな…」
自分がミケよりいかに精神的に未熟かを思い知る。
苦笑いをしながら後ろ髪を軽くかき、エルヴィンは執務室へと向かうのだった。
でもミケにはやはりそれは出来なかった。
大事だからこそ、彼がエルヴィンを想う気持ちを無視出来なかった。
もっとずるく生きられればどれだけ楽だっただろうか。
もっと自分本位で生きられればどれだけ楽だっただろうか。
でももう自分にはリヴァイを見守る事しか出来ない。
それに対して後悔はしていないミケだった。
紅茶でも飲み気を紛らわそうとミケは食堂へ向かう事にした。
突当りの階段を降りようとすると、下からエルヴィンが昇ってきた。
すれ違い様にミケは口を開いた。
「お前はリヴァイを愛している」
振り向かず、エルヴィンは足を止めた。
ミケはその後ろ姿を振り向いて見つめる。
「…違うか?」
「いや、多分違わない」
「ならば、ちゃんと奴と向き合え」
「ミケ…?」
エルヴィンが振り向くとスンと鼻を鳴らしてミケはそのまま階段を降りて行った。
―リヴァイは俺が貰う
確かにあの時ミケはそう言った。
冷静な振りをしていたが全て見抜かれていたという事か…?
「私もまだまだ子供だな…」
自分がミケよりいかに精神的に未熟かを思い知る。
苦笑いをしながら後ろ髪を軽くかき、エルヴィンは執務室へと向かうのだった。