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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~
第12章 山茶花~さざんか~ 其の弐
「千汐を想う私の気持ち。私を好きだと言ってくれる千汐の気持ち。二人の気持ちは、恐らくずっと変わらない。人の気持ちなんて変わるものなのに、何を馬鹿なと笑われるかもしれないが、何故か、私はそんな気がするんだ。千汐は私を裏切らないし、私も千汐を裏切らない。私の心はずっとお前だけのものだし、千汐、お前もその真心を私一人にくれるね?」
優しい視線だった。まるで大切なものを心から愛しむかのようなまなざしが、ふわりと千汐を包み込んでいた。
優しい視線だった。まるで大切なものを心から愛しむかのようなまなざしが、ふわりと千汐を包み込んでいた。