この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~
第13章 山茶花~さざんか~ 其の参

常磐津を教えている飯屋の主人幸助から、千汐が辞めたと聞いて以来、ずっと気に掛かっていたのだと、ざっくばらんな口調で話した。
―おともさんから、あんたが寝込んじまったって聞いたものだから。
おともはあのとおり、人の好すぎるほどのお人好しゆえ、おつなのように一匹狼の夜鷹ともちょくちょく親しげに話をする。その折、千汐の近況も話したらしい。
以来、おつなは足繁く訪れては、上がり込んで四半刻ほど話をしてゆくようになった。
―おともさんから、あんたが寝込んじまったって聞いたものだから。
おともはあのとおり、人の好すぎるほどのお人好しゆえ、おつなのように一匹狼の夜鷹ともちょくちょく親しげに話をする。その折、千汐の近況も話したらしい。
以来、おつなは足繁く訪れては、上がり込んで四半刻ほど話をしてゆくようになった。

