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第13章 山茶花～さざんか～　其の参　

　〝病人〟とあからさまに言われても、おつなが言うと、実にあっけらかんとしている。まるで明日にでも治るような軽い病のように思えてくるから不思議だ。気っ風がよいというのか、そんじょそこらのやわな男よりはよほど行動力もあるし、面倒見も良い姐御膚の女だ。
　外見は触れなば落ちんといった風情の妖艶な美女なのに、その気性は全く違いすぎるほど違っていた。