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茅子(かやこ)の恋
第7章 息子の部屋
航は母の痴態を思い出すと、自分で慰めるようになった。しかし航は母の不在時しか、自慰はしなかった。母親思いの航は、グアムの約束をしっかり守るつもりだった。それはいつしか母がまた、誰かと一緒になって欲しい気持ちもあった。しかし同時に航の心の底に、母に溺れるもうひとりの自分がいた。そして茅子は、航の気持ちに気付いていなかった。

慌ただしい日々はすぐに過ぎ、やっと翔太に会える日が来た。茅子はその前日、入浴時に念入りに身体のケアをした。浴室で茅子は脇や腕、足の産毛を処理し陰毛も小さく整えた。そんな茅子の姿を、航はこっそり見ていた。いつもより長い風呂を心配し、航は浴室前まで来ていた。少し開けた扉の向こう、すりガラス越しに母は股間を広げていた。

航はしばらく動くことができず、母の女の姿を眺めていた。固くなったあそこを握りしめ、我慢できずに擦り始めた。そして絶頂を迎える寸前、慌ててトイレに飛び込んだ。便器に向かって最後を迎えると、たくさんの白い液を扱き出した。

自慰としては最高の快感を得たが、母とのセックスには敵わなかった。それでも射精したことで、航はすこし冷静になった。そして精液の痕跡を入念に処理すると、そっとトイレを出た。そのとき航が閉め忘れた浴室のドアの隙間から、母の裸体が覗いていた。

茅子はトイレの水が流れる音で、廊下へのドアがほんの少し開いていることに気付いた。ちょうど脱衣場に出て、裸のまま鏡に向かっていた。そしてちょうどトイレから出たばかりの航と目が合った。茅子は母の顔で、息子に微笑んだ。

「トイレ?」
「うん…ドア、閉めるよ」
すこし慌てたように航が浴室のドアを閉めた。そのときやっと、茅子はドアが開いていた理由に気が付いた。茅子は身体の芯がポッと熱くなった。母の顔は一瞬で女に変わっていた。
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