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バカな男に私は夢中
第9章 初彼
「はぁ!?誰が天然よ!私彼氏とかそういうの出来たことないし、言ってくれなきゃわからないでしょ!?」

「....!?」

今度はどんどん目が見開いていく。

「あんた顔芸のつも」

「ほんまか!?百合ちゃん付き合うたことないんか!?」

斎藤の目が心なしかキラキラしている気がする。

「え!?あーうん。だって好きな人も一人しかできたことないし..」

私がボソッというと、

「そっかぁ~うん、ならちゃんと言わんかった俺が悪いわ!」

「へ?あぁ、うん。分かればいいけど..」
上がったり下がったりの斎藤のテンションについていけず、私は一抹の不安を覚えた。

(何を喜んでるんだ..?)
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