パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第9章 初彼

「どうして私に関わらないって..」

振り向かない背中を見上げて聞くと

「百合ちゃんのこと、独り占めしたくてしゃーないんは俺だけや。百合ちゃんに迷惑かけたないから。」

「そんな..迷惑なんて言ってない!」

私は何だか斎藤がいなくなる気がして、胸がざわついた。

「私は斎藤くんと関わられないのはヤダ..」

いつのまにか私は口走っていた。

ぎゅっと彼の服の裾を握る。

「俺のこと好き？」

振り向かず言う斎藤に、私は少しして頷いた。

手から振動が伝わったのか

「口でゆうてくれなわからんで？」

そういわれ

「うん。」

と答えた。

「付き合うてくれる？」

「..うん。」

（うん....あれ？勢いで..!）

くるっと振り返ると、斎藤がぎゅうっと私を抱きしめた。