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バカな男に私は夢中
第9章 初彼
「やっと百合ちゃんの口からきけたぁ!」
「ちょっ!バカ!周りに人が!」
可愛いわねーと、クスクス笑う奥様方の視線を感じて急いで引き剥がした。
ベンチに連れて行き座らせると、私は仁王立ちで斎藤の前に立つ。
「ちょっと!騙したわね!?」
「俺が百合ちゃんから離れられるわけあらへんやろ?なかなかOKしてくれへんから強行突破!」
ニヘッと笑う斎藤に呆れて物も言えない。
「..とりあえず、改めて..百合ちゃんよろしくな?」
そういって嬉しそうに笑う斎藤を見て、私は肩をすくめながらも、少し笑ってしまった。