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バカな男に私は夢中
第9章 初彼

「あー!はよ百合ちゃんと遊びに行きたいなぁ!!ほしたら遠距離なんてなんとでもなるわ!」
明るく言う斎藤に私も思わず笑った。
「まずは受からないとね。」
「うわ、百合ちゃん厳しいわほんま。」
斎藤がわざと嫌そうな顔をする。
(ほんと、表情がコロコロ変わるなぁ。)
それが面白くてどうしても意地悪を言ってしまうのだ。
「百合ちゃん何笑とるん?」
不思議そうに斎藤が私を覗きこんだ。
「なんでもなーいっ」
笑ってごまかすと、あーもう!と叫んで、手を強く引っ張って、住宅の塀の陰に連れ込まれる。

