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バカな男に私は夢中
第12章 前進
あの日から斎藤は2度ほどうちに来た。

勉強を終えては私に触れて帰っていく。

(辛い..よね。)

知識として一応は知っているけど、多分相当我慢している。

それでも大丈夫だと言い張る彼に、私はどうしようもなかった。

そしてクリスマスは、予備校で自習した後ご飯だけ一緒に食べた。

これくらいしか受験生にはできない。

マフラーをあげるととても喜んでいた。

『すごく..ありきたりだけど。男の子の好きなものとかわかんなくて。』

『ありがとう!めちゃ嬉しいわ!百合ちゃんから貰たもんは何でも!』

本当に嬉しそうに首に巻き微笑むと、なにやらゴソゴソ鞄から出した。
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