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バカな男に私は夢中
第13章 幸福

「そこ座って?背中洗ったげるー」

私は言われるまま椅子に座った。

(..もうどうとでもなれ!)

ついに吹っ切る。

しかし、パッと目を下に向けると、腰に巻いたタオルが突き出ているのが見え、咄嗟に身体が固まった。

そんなことに気づかず斎藤に背中を向けるよういわれる。

「さ、斎藤くんは..」

「百合ちゃんが入ってこんからさっき洗てもたわ!」

笑っていうと、私の肩を掴んでくるりと回される。

「タオルとってくれんと..」

「だ、だって..」

私がためらっていると腰を掴んで、片手でタオルを引き剥がされた。

「きゃっ..」

「大丈夫、今は背中しか見えとらん。」
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