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バカな男に私は夢中
第16章 百合
(また高校の時みたいに離れてくんでしょ..?)
そう思った時、帰りの電車で俊介にいわれたことを思い出した。
『百合ちゃん、新しい場所やとまた騒がれるかもしれんけど、頑張って慣れんとあかんで?ビシッてゆうてまうんはあかんで?』
『..わかってるわよ..』
『誤解される前に、人見知りなことゆうとけば何とかなるし、四年間付き合うねからな?』
『はいはい。』
私が適当に答えていると俊介が溜め息をついた。
『ほんまにわかっとんかいな!ちょっとは自分も変わらんと、周りも変わらんで?』
『....』
(自分が変わる、か..)
『男にはそれでええから!愛想悪してええから!』
『何でよ。』
『ほやかて心配やわ...百合ちゃん狙う奴絶対出てくるから..』
頭を抱えて、何やら一人でぶつぶつ呟く俊介を見て笑ってしまった。
(マキも俊介も....きっと、この一年は無駄じゃなかった。)