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バカな男に私は夢中
第18章 惜別
香澄は悲しそうに私を見つめうなだれた。
「ごめんなさい..百合さんを悲しませるのはイヤだと思って、俊ちゃんにもすぐ言うよう言ったんだけど..彼、優しいから..百合さんを『自分から振れん、自分が告白したんやから』って..だから、結局こういう風になってしまって..本当に私たちが悪いんです。」
私たち、という言葉にズキッとした。
そしてふいに彼女の胸元を見ると..
「..そ..れ..」
「..?あ、これ..俊ちゃんが付き合った記念にって...私が一度百合さんの写真についてるの見たことあって...ちゃんと別れてくれるなら私も欲しいって頼んだんです。」
そういってペンダントに触れてはにかんだ。
(うそよ..私と..私と同じものを....)
私はギュッと自分の首にかかったものを掴んだ。