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こころから
第53章 久美子27
「私って、慰めてあげるようなキャラだっけ?」

 違う。

「つらかったね。かわいそうだねって言って抱き締めてほしい?」

「いやいい。気色悪いわ」

 さおりには遠慮なくものが言える。
取り繕う必要のない女友達は気が楽だ。
さおりは笑って、私も気色悪い、と言った。

「ひさしぶりね。二年ぶりくらい?」

「うん、そうね」

 よくわからなかったけど、
考えるのがめんどくさかったので肯定しておいた。
さおりとはメールやラインでのやりとりだけで、
実際に会うのはすごく久しぶりだ。
直人くんとの関係は、
年の差のこともあってきっと反対されると思ったので話していなかった。
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